花花とお能と私。
遂に念願の観能デビュー!そのレポートや感想などを書いていきたいと思います。
服装も多少崩しちゃって良いよね? と思いつつ、
ラベンダー色のタートルネックカットソー
霜降り(黒×白)のモモンガポンチョ
濃い目ジーンズ
エンジニアブーツ
アジアンテイストのショルダーバッグ
という結構ふつーな感じに。
ま、無理して崩すこともないやぁね。(この日は寒かったし)
舞囃子:鈴之段
(メンバートーク)
仕舞:老松・巻絹
能:雷電
<舞囃子:鈴之段>
装束付き舞囃子でした。
メンバートークで、装束付きになるのは当日になってから申し出があった、とのこと。(楽屋入りしてから、お家に取りに行ったそうな!)
円形(八角形)劇場に沿うようにまぁるい動きをしたり、中心から放射線状に伸びている線上に沿って進んだり、上手・下手両方に客席が作ってあったから、そっちにも向いて鈴を鳴らしたりと面白い動きをたくさんしてくださいました。
鈴も1コ落ちたしね!(初めて出会うハプニング)
<能:雷電>
-あらすじ-
宇多天皇の御世に政界で敏腕を振るった菅原道真は、帝亡き後、藤原氏により大宰府に左遷され無念の死を遂げました。秋の月夜、ここは比叡山延暦寺。道真の旧師にあたる法性坊僧正(ほっしょうぼうそうじょう)が、天下泰平を願う法要を行っていると、大宰府で亡くなったはずの菅丞相(かんしょうじょう=菅原道真)が在りし日の姿で訪ねてきます。僧正はいぶかしく思いつつも内へと招き入れると、丞相は旧師への恩を述べながらも「自分は死して梵天・帝釈の憐れみにより雷神となった。これから内裏へ飛び入り公卿殿上人らに報復するつもりだから、もし朝廷から雷神折伏の祈祷を命じられても断ってほしい」と懇願します。しかし、僧正が「一度や二度は断れても三度ともなれば、さすがに参内せざるを得ない」と答えると、丞相は激怒し供物の石榴をかみ砕き、扉に炎を吐きかけて姿を消します。
ところ変わって、内裏では雷神による悪事が続いたため、三度に渡る勅命により宮中に上がった僧正が怨霊調伏の祈祷を始めました。すると、暗雲立ちこめ雷鳴が轟き、雷神の本性を現した丞相が現れ、内裏の四方に雷を轟かせ猛威を振るいます。ところが、不思議なことに僧正のいるところには雷が落ちません。しかしやがて、僧正のとなえる千手陀羅尼の功徳によって雷神は祈り伏せられ、さらに、帝から天満大自在天神の称号をも賜り、ついに丞相は救済の喜びとともに天上へと還っていくのでした。
(主催者 番組より)
-レポート-
お能の方も柱すら置かず始まったので驚きました。
面をかけずにいつもと違うサイズでできるもんなのか…?
謡や笛・太鼓の方もお客さんにお尻を向けない位置でスタンバイ(今回、上手側にも客席があるから)。
僧正が座るときに、後見の方と床几の位置が合わずに微調整が行われました。
それも、僧正の方がお客さんにお尻を向けないように座ろうとしたから。
いつもの向きと違うんですね。
そのうち、照明も市松のように照らされたり、太鼓の方の間から雷神が出てきたり、笛・太鼓の方の床が昇降したりと舞台装置を使った演出になっていました。
特に、床の昇降!
ドラムロールみたいな音がするので、「雷神の雰囲気が出てるなー。お能にもこんな太鼓の叩き方があるんだー」と思っていたのですが、実は床が昇降していたという(笑)。
舞囃子が始まる前の音あわせ(?)も2階部分(というのか?)のテラス部分みたいなところで行われたりと、驚きがたくさんありました。
ギャラリートークで演者さんからもお話がありましたが、 某地方のホールで働く知人にこの公演の話をしたところ、「そんな公演はまずない。舞台の上に能楽堂を作るのが普通だ」と言われました。
うーん、貴重な体験をしました!
大満足の公演でした!
ちょうど仕事休みだし、お値段もお安いし、ちょうど京都に行こうと思ってたし、というわけで、急きょ観能決定。
楽しんで募金ができるのは良いですよね。
関係者の皆さまのおかげでございます。ありがとうございます。
是非続けていただいて、私もまた協力できればと思います。
さて。
この日は初めて京都の能楽堂に行きました!
名古屋は公立? なんですよね?
で、京都はその流派の能楽堂…。
これはやはり、違うのではないか(何がと言われると困るけど)。
とちょっぴりビビりまして(笑)。
ジーンズはやめておこうかな、と。
白ブラウスに黒のリボンタイ、ベージュのロングカーデ。
黒のカーゴパンツとキャメルのロングブーツ。
という服装にしてみました。
この能楽堂、公式サイトによると鏡板の老松は堂本印象によるものだとか。
それを見るのも楽しみだったんですよね。
公演前、階ぎりぎりの位置でしっかり見せていただきました(笑)。
幹の色が特徴的でした。
写真撮りたかったんですけど、「撮っても良いですか?」って聞く勇気はなかった…。
この公演は自由席で、正面席は全て埋まってしまっていたため、初めて中正面に座ってみました。
最初にご挨拶と黙祷が行われ、開演です。
舞囃子:松風 戯之舞
仕舞:屋島・西行桜・隅田川・善知鳥
舞囃子:野守
能:杜若
(おそらく、全て観世流)
<舞囃子:野守>(「花花」3巻)
花花で匠先生が舞った曲。
見たかったんですよねぇ。
演者さんは匠先生とは違ってほっそりした方でしたが(笑)、迫力でした…!
板の上でジャンプして方向変えて立て膝で着地って(- -;)
匠先生は鏡のようなものを使ってましたが、今回私が見た方は真珠色の扇を鏡に見立ててらっしゃいました。
やはり流派によって違いがあるのでしょうね。
<能:杜若>(「花花」4巻)
-あらすじ-
三河国八橋にやってきた僧が、咲き乱れる杜若に見ほれていると、里女が現れ、ここは杜若の名所として名高い八橋であると言うと『伊勢物語』にある「かきつばた」の五文字を織り込んだ在原業平の杜若「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」を教え、自分の庵へ招き入れる。やがて業平と高子の后の装束に身を包んだ杜若の精の姿を現し、業平は歌舞の菩薩の生まれかわりなので、業平の歌の恵みによって非情の草木に至るまで、みな成仏できるのだと語ると、『伊勢物語』に語られた恋物語の数々を優美に舞う。
(淡交社「能鑑賞二百一番」/金子直樹著 より)
今回、能楽堂も座席も初めての場所だったわけですが、第一声で音の響きが違うと感じました。
それが能楽堂が違うからか、座席の位置が違うからか、はたまた演者さんの声質なのかはまだまだ私には判別がつきませんが。
夏にはまた違う能楽堂に行く予定。
楽しみー!
1/3のお能には、あろうことか遅刻をしてしまいまして…orz
早々ではございますが、レポートお休みします(先が思いやられる…)。
一応、備忘録だけ。
能:「翁」(観世流)
能:「小鍛冶」(観世流)
狂言:「素袍落」(和泉流)
<能:翁>(「花花」2巻)
-あらすじ-
面箱を持ちを先頭に立て、翁、千歳(せんざい)、三番三(さんばそう)、囃子方、後見、地謡の諸役が橋掛りから登場。翁の役者は舞台右奥に着座し、祝歌を謡う。
(淡交社「能鑑賞二百一番」/金子直樹著 より)
<能:小鍛冶>
-あらすじ-
小鍛冶宗近に剣を打たせよとの勅命を受けて、勅使が小鍛冶宗近に宣旨を下す。宗近は折悪しく自分に劣らぬ程の腕前を持った相槌を打つ者がいないため、辞退しようとするが断ることはできない。宗近が氏神の稲荷明神に祈願すると童子が現れ、日本武尊の草薙の剣の物語などを語り、剣を打つように勧めると、神通力で力添えすると語って消える。宗近が鍛冶場で待つと稲荷明神が現れ、約束どおり相槌を打ち、剣を打ち上げる。
(淡交社「能鑑賞二百一番」/金子直樹著 より)
<狂言:素襖落>
-あらすじ-
伊勢参宮を思い立った主人は、かねてより参詣希望のあった伯父を誘うため、太郎冠者を遣いに出します。生憎伯父には先約があって同行できないものの、折角訪ねて来た太郎冠者に門出の祝いと酒を振舞いつつ、自分の代参を頼んで引出物の素袍を託します。すっかり酔いの回った太郎冠者は、やがて支離滅裂となり・・・。
(主催者HPより)
さて、この日は着物で行ってみました。
お正月なので、いつもより着物率多いかな~というのと、いつも季節を逃しちゃって着られない柄のがあったので。
紅染めっぽい梅柄の紬です。
(母のなので定かではありませんが、多分、紅染めではないと思われる)
着物がハデなので合う帯がこの半幅しかなくて、さすがに半幅はどうなのよ、と思いましたが、ずっと羽織着てりゃバレないかと。
今、自分内で着物熱が再発してるので、できれば着たいんですけどねー。
前にも言いましたが、着物でお能なんていかにも「ツウ」って感じで私にはまだまだ…。
今年も月に1度を目標に、お能通いをしたいと思います。
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